東京オカザキッチン

大都会東京の片隅でフライパンを振るう40歳独身男子です。

2019INDIA

【travel/インド編④】夜の黄金寺院

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アイヤ!
ナマステ、東京オカザキッチンです。


おととい紹介しました、シク教が誇る黄金寺院は夜も非常に綺麗でですね。
というかむしろ夜こそが本当に綺麗でですね。


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やばくない??

なんという美しさやと。



存在感抜群な黄金寺院と外周を囲む白磁の建物の光が反射する様はとても幻想的で美しいものがありますね。

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美しすぎる……
ずっと見ていられる。


でもってこの黄金寺院の敷地内では多くのインド人が野宿しています。泊まる場所がないというよりは、この神聖なる場所で夜を明かすというところに意味があるのでしょう。


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僕は宿を取っているのでしませんでしたが、でも見張りのいる敷地内ですので治安はまぁ良さそうですし、白大理石で綺麗なので、そんなに抵抗感はないですね。この時期夜中でも暖かいし。

ちなみに、昨日ご紹介した Free Community Kitchen と同様に、旅行者向けの宿泊施設も開放されています。部屋の中に簡易ベッドが並んでいるだけの何もない空間ではありますが、タダですからね

つくづく頭の下がる宗教です。


最後にお気に入りの写真でアラヴィーダー。

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誰が為に鐘は鳴る。


                                                                                                     

明日はパキスタン国境で行われる変なセレモニーをお届けします。

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【travel/インド編⑤】ワガ・アターリー国境セレモニー

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ナマステ!TOKYOオカザキッチンです。
今日の記事凄いよ。


アムリトサルという町は、インドの最北西部にありまして、パキスタンとの国境線から最も近い中堅都市になります。


え? インドとパキスタンってなんか仲悪いんじゃなかったっけ~~?
くらいの感覚はあるんじゃないかと思います。

合格。Fu~。


インドはヒンドゥー教、パキスタンはイスラム教の国家です。イギリス支配からの戦後独立の過程で、宗教上理由で二国に分離、真ん中にはインドという大国、そしてパキスタンはインドに隔てられるような形で東西に分かれてしまいました。ちなみに、バングラデシュという国がありますが、ここは元々は「東側のパキスタン」だったんですよ。

そのような状態で大国インドの併合への恐れを抱くパキスタンは核開発という道に進み、この両国関係は世界的な悩みにもなっています。

というのは現代史のお勉強。

ですのでその二国の国境線なんて危険やんと。
北緯38度線みたいに危険やんと。



しかし、一部で話題なのです。
このアムリトサルと、パキスタンのラホールを繋ぐ道の途中にある、国境線でのフラッグクロージングセレモニーがえらい面白いらしいと。



というわけで前置き長いですが、行ってみました。
ラノベ風にいうと、「ちょっと国境線まで行ってみたわけだが」。

どうでもいいですか。すいません。


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黄金寺院の周囲では、お昼前後から国境線行きのオートリキシャーやタクシーの客引きをしていますので、行き方に困るということはまずありません。僕も、「往復200ルピーだけどどうだ?」とすぐに声をかけられました。往復3時間なのに300円、やっす。

普通、オートリキシャーというのは大体4人乗りくらいなのですが、9人もの人数が押し込まれ、僕は後ろの荷台に座れと言われ、国境に向かいます。

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砂塵を浴びつつ途中何度か休憩を挟み、1時間半後、国境線近くの駐車場に到着。ここで一緒にリキシャーに乗っていたナイスな若者たちが「一緒に行こうぜ!」と言ってくれ、皆で歩いて国境に向かいます。

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何度かセキュリティポイントを通過し、厳重さを実感しながらまさにすぐそこがパキスタン国境だという場所に野球場のようなセレモニー会場があります。




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人、めっちゃおるw



こちら側はインドチーム、そして門の向こう側はパキスタンの人々。
両側にはものすごい数の人が結集しており、応援合戦を繰り広げるのです。

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ひとりアジテーター役の軍人がおり、彼のあおりにあわせて観客が拳を突き上げて盛り上がるわけです。

「俺たちがインドだーーー!!!」 ウオーーー!!
「俺たちの方がすげーんだぞ!!!」 ウオーーー!!
「気合見せろおまえらーーー!!!」 ウオーーー!!


みたいなのをこちらでも向こう側でもやっています。

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クラブミュージックのような音楽が爆音でかかり、軍人たちの行進セレモニーなんかもあり、テンション的にも上がりきったその時に、何が起こるか!!



両国を隔てているゲートが開くんですよ。

ガーーーッ!!と。


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これには印パ関係には何にも関係ない観光客の僕ですら鳥肌でした。
それまではそれぞれのエリアでやっていた応援合戦を、ゲートが開いて陸繋ぎになった状態でお互いに向き合って行うのです。これにはちょっと泣けてきそうでした。

そして両国の国旗を降ろし、ゲートが閉まり、日没にあわせて終わるわけです。


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そして驚愕の事実を皆さんにも伝えたいと思います。

これ、


毎日開催。



嘘やろ……。
毎日毎日この辺境の場所に人々が三々五々集まってきて応援合戦を繰り広げ大盛り上がりする。毎日。

ちなみにここでやっていることは、

旗を降ろす。

これだけです笑。


毎日毎日。
すごくないですか??


いやまっこと面白いイベントでした。
面白かったな~~ と言いながら若者たちと焼きそばバーガー食べて帰りました。

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さて、印パ関係の劣悪さは歴史が証明しているわけですが、ここに集まっていた両国の人々、そしてここで役務している軍人たち。すぐそこの会場にいる隣国のパキスタン人のことを憎しみの念をもって見ていたのでしょうか?


答えはおそらく否。

外交戦略やメディア宣伝と民間の実際意識、大衆の意思と個人の意思というのはえてして違うものです。

韓国と日本なんかがいい例ですね。韓国は支持率が下がると、それを向上させる手段として日本バッシングを行うというのが戦後から今に至るまですべての大統領の常套手段で、それが「大変遺憾である」と日本でも報道されるわけですが、そんなことがある一方で、文化や国民レベルでは非常に親日なわけです。

同様に、インドとパキスタンにもこういった関係性はあるんじゃないかと思いました。もちろん国家間同士は常時厳戒態勢で仲がよろしくない。一触即発の二国ですが、案外国民レベルではお互いをお互いとしてしっかり見ている部分もあるんじゃないかと。

最近は良質なインド映画がかなり日本でも輸入公開されるようになってきましたが、割と印パ関係の悲哀なんかを設定に組み込んでくることも多いんですよね。


インドとパキスタンは仲が悪いから国境セレモニーなんて行くもんじゃない!!
と短絡的には思ってしまうものですが、実際に足を運んで見てみると、そういったことを深く考えさせられます。

何より純粋にイベントとして楽しいのでおすすめです。


インド、アムリトサルに行った時には是非!!(誰も行かない)


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【travel/インド編⑥】山奥移動

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ナマステ~。
日本にあるインド料理屋のほとんどはネパール人経営、東京オカザキッチンです。

え、なんでかって??

インド人の経営しているインド料理屋さんが日本にはあまりないからです。

え、なんでかって??

インドでパスポートが発給され、国外に出稼ぎに出られるのはカースト制度の上位の方々なのです。でもそもそも高いカーストの人々はわざわざインド料理屋なんてやらずとももっと稼ぎの良い職業があるわけです。

対照的にそのような制度のないネパール人は、隣国インド料理やネパール料理の修行をし、日本に出稼ぎにやってくる、というわけです。



なのですが、さて、本日は素敵タウンだったアムリトサルを出て、さらに山奥の町ダラムサラに向かってみたいと思います。8時間もあれば着くかな……。

30代も半ばで今だにこんな過酷な旅を繰り返す野郎になろうとは思ってもいませんでした。本当でしたら今頃はモデルの奥さんとハーフの美人三姉妹とシンガポールのマリーナベイサンズに、いややめましょう。そんなことを言いたいんじゃない。

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アムリトサルのバスターミナルを朝8時に出発、ここから3時間程度かけてボロバスでパタンコートという町にまずは向かいます。いい天気ですね、行きましょう!

インドのバスはとにかく安い。
3時間かかるバス旅でも150円くらいで行ってくれます。日本の公共交通機関って高いなぁとつくづく思います。その代わり市民の足となっているバスはボロくて汚いです。エアコン?ないよ。椅子?たまに壊れてるよ。リクライニングもできないよ。

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いくつもの街を越え、多くの人々を乗せては降ろし、なぜかバスを乗り換えろと言われ、乗り換えを親切な若者が案内してくれ、昼前にパタンコートに到着。中継都市としてなかなか大きい街です。


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ここで同乗していた若者が、次の町ダラムサラ行きのバスを一緒に探してくれる。どうしたんだ、インド。ここは騙そうとして「バスは今日終わったからタクシーで行くしかない」の流れだろ!


そしてバスに乗ると、

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さらにボロい泣


ここから約3時間半。
しんどい。

しかし、パタンコートからダラムサラへの道のりは、とても気持ちがよく、どんどん山に入っていくので風景を見ているだけでもとても新鮮です。ボロバスとはいえ、どこでも寝られるスキルを持っている僕は、寝ては起きて山風景を眺めを繰り返していると、3時間半なんてあっという間です。

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そしてダラムサラ到着。
バスターミナルもこじんまりとしています。

ここはもう標高的には2,000mくらいありまして、空気もだいぶひんやりしています。雰囲気も軽井沢のような感じ。

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そしてここからさらに30分ほどバスで登ったところに目当ての町、というか村、というか、マクロード・ガンジがあります。いや長かった。

バス4本、待ち時間も入れると8時間ですね。
いや、順調順調。


到着です!

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【travel/インド編⑦】マクロード・ガンジ

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ナマステ!
カレー美味しい。

さて、昨日の記事で僕はマクロード・ガンジにやってきました。

マクロード・ガンジというのは、この辺にあります。
ブルーのとこ。

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平面地図だとわかりませんが、標高2千mの山中にありますよ。

この、地図だとわからない地形というのは、僕には痛い思い出がありまして、それはコチラの人気記事からお暇な時にでもどうぞ。


さて、なぜアムリトサルから8時間かけてマクロード・ガンジまでやってきたのか。
それはこの町が、チベット仏教のダライラマ14世の亡命先の町だからです。

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僕はチベット教徒になりたいわけではないですが、チベット教の文化にはとても興味と憧れを持っています。チベットの高地乾燥帯という超過酷な環境下で発達した仏教は、優しくすべてを包括し寛容であるとともに、ストイックで深い祈りを求めます。高地の深い青空に生える原色ひしめくその色彩感もまた旅人の心を刺激します。

そんなわけで、はじめて学生の時にネパールにあるチベット難民キャンプに遊びに行ってから、インドのラダック、中国のチベット総本山、そして今回のマクロード・ガンジと、なかなか行きにくいチベット圏に4度も足を運んでいます。なんとなく引き付けられるものがあるのでしょう。

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そんなマクロード・ガンジ。
山肌に張り付くように町が展開しています。

もう1,2か月後だったら、周囲の山々が雪を冠するようになり非常に綺麗だからその時に来いよ!とインド人に言われたのですが、それが出来たらしとるわ!ジャパニーズシャチクなめんな!

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ダラムサラのマクロードガンジ地区、ということになるのですが、マクロード・ガンジ自体はとても小さく、ぐるっと15~20分もあれば一周できてしまうようなところです。ですが上記した通り、このあたりはチベット教徒が数多く暮らすエリアということで、えんじ色の袈裟を着たお坊さんや、アジア風の顔立ちの人もたくさんいます。

中国の文化大革命でその地を追われたダライ・ラマや教徒の皆さんがインドに亡命してきた時に、時のインド政府が彼らに与えたのがこのあたりの土地とのこと。まぁおおかた軍事的にも国策的にも大事ではない山奥の高山地方を当てがったのだと思いますが。

もう全く「インド」のイメージとは程遠い静閑地といいますか、緑も多く、空は青く、空気は澄んでおり山々は雄大。

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とても雰囲気は良いですね。
気持ちの良い沈没向けの町です。沈没というのは、旅行者が快適がゆえにひとつの町にずっと居続けてしまうことを言います。山の上なのに沈没。

のんびり過ごせる町です。

町は綺麗ですよ。
こんなオサレカフェもあるんだぜ。

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【travel/インド編⑧】ツクラカン・コンプレックス

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ふう……


朝の山風景。
心が洗われますわ……。


今日はツクラカン・コンプレックスからお送りしております。
なんか平成のテクノユニットみたいな名前ですが、ここはダライ・ラマ14世の公邸があるという由緒正しき場所。

ダライ・ラマ自体は世界中を飛び回っている多忙の人なので、行けばいつでも会えるというわけではないのですが、運が良ければ彼の講話を聴くこともできるみたいですし、事前に事務所かなんかで謁見許可が取れればお話の機会もあるとのことですね。

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朝の9時頃にお邪魔したのですが、中ではたくさんのチベット僧のお祈りの真っ最中。

ひたすら読経が続き、人々が祈りを捧げています。人々は、自身でお経を読み、お経が書かれた紙が巻き込まれている片手で持てる仏具をぐるぐるとまわし、さらに同じくお経が書き込まれている大きな仏具を回転させ、とにかくお経にまみれながら祈りを捧げます。まさにお経の波に揉まれながら、徳を積んでいくわけです。

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抑揚なく延々と紡がれる読経も、一瞬おどろおどろしかったりするのですが、慣れてくるとこれが不思議と心地よいというか、安寧の眠りに…… ハッ、いかんいかん。ねちゃアカン。



集会所のそばではゴハンの用意をしていたのですが、そこにボーッと立ってた僕に、「貴方も食べていくかい?」と食事のお裾分けをいただきました。なんと素晴らしい。これだからチベタン大好きだよ。

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バター茶と木の実ご飯です。


安定のまずさ。

いや、ゴホンゴホン。
ありがたい。ありがたいよぉ~。



バター茶というのは、茶葉を、ヤクのバターとミルク、お湯、塩をぐちゃぐちゃかき混ぜて作る、チベタンのソウルドリンクです。木の実ご飯は、クルミやレーズンなどの炊き込みご飯でしたが、これは初めて食べました。



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ちなみにここには、チベット博物館なる歴史博物館があります。

写真とテキストで綴るこじんまりとした展示ではあるのですが、チベットの歴史を確認するにはよくまとまっており、おすすめの博物館なので、マクロードガンジに行ったらここは是非!!(誰も行かない)

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