東京オカザキッチン : 【recipe】ブルーチーズのはちみつがけ／【movie】幸福路のチー

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東京オカザキッチンおはようございます。

このレビューをもって2019年公開映画レビュー以上になります。
昨年もようけ映画見に行きました。

一部で大好評そして、一体この人は何者なのだろうの疑念を深める2019映画ランキングもそのうちアップしますのでお楽しみに。

【幸福路のチー】　2017　台湾

国際結婚をし海外でキャリアウーマンとして働く台湾人女性のチー。彼女が祖母の死をきっかけに故郷である台北郊外の幸福路に帰郷し、かつての思い出を巡りながら自身や家族を見つめなおしていくヒューマンアニメーション映画です。

水彩調のタッチで見せつつ華やかに動き回るアニメーションは若年層ウケを意識しているのかもしれませんが、多くのものを手にしたはずの自分を見つめなおすというテーマ性、そして、台湾の近現代史事情を盛り込みながらストーリーが展開していく様は大人向けの硬派な側面を持っていると言えると思います。

アングロサクソン系台湾人というハーフの友人を通してマイノリティを描いたり、同級生たちの大人になってからの行く末など、結構硬質な演出もあります。ラストの展開も割と現実的な落としどころだったりして、若干のビターさと希望を残すところが実に大人っぽい。

それでも全体を通した優しく温かい雰囲気と、基本的には人生を肯定していくんだというスタンスが一本芯に通っていますので、作品としてはあれこれ描こうとしているようでシンプルにまとまりがあります。

東京アニメアワード2018グランプリ。本国台湾の金馬賞でも長編アニメーション賞を取っています。台湾アニメもレベルが上がってきましたね。